格闘技や競技においてよく選手が「プライドをかけて戦う」と言います。日本語でいう「誇り」のような意味合いがあると思います。しかし、似たような言葉として「矜持(きょうじ)」も存在します。
この「プライド」と「矜持(きょうじ)」は同じ意味でしょうか、それとも微妙に異なるニュアンスを持つのでしょうか。
今回は、この二つ言葉の違いについてわかりやすく説明します。
「矜持(きょうじ)」の意味は?
「矜持」という言葉は、「きょうじ」と読むのが正しいです。一部の人々は「きんじ」と誤って読むことがありますが、これは正しくない読み方です。
この言葉は、自己尊重や自信を保持することを指し、自分の価値や人格を大切にし、低く見ないことを意味します。自身に誇りを持ち、尊厳を守る心持ちや振る舞いを表現するのに使われる言葉です。
「矜持(きょうじ)」の使い方と具体的な例文
「矜持(きょうじ)」という言葉の具体的な使用例を見てみましょう。
例文1:彼は自らの矜持を保ち、どんな状況でも譲歩しなかった。
例文2:自分の矜持を維持するために、私は絶えず努力しています。
例文3:矜持を保つことの重要性を私は強く感じています。
「プライド」の意味は?
プライドの概念に焦点を当ててみましょう。
プライドは、個人、所属する集団、またはその達成や成果に対する誇りや尊敬の感情、またはそれを表現する態度を意味します。
これは、自己尊重を促進し、自己評価を高めることに関連し、時には他者との比較において自身の優れた点を強調することを含みます。
「プライド」という言葉の使い方や具体的な例文を見てみましょう。
例文1:彼は自分のプライドが傷つけられたと感じ、強い怒りを表した。
例文2:彼女は自分たちのチームの勝利に対して大きなプライドを抱いています。
例文3:私たちは、仕事に対して持続的にプライドを持つことが重要だと思っています。
「矜持(きょうじ)」と「プライド」の違いとは?
「矜持(きょうじ)」と「プライド」はどちらも自尊心に関連する言葉ですが、それぞれ異なるニュアンスを持っています。
矜持(きょうじ)は、個人が自己の信念や自信を深く持ち、それを保つために自己守護的な姿勢を取ることを指します。矜持(きょうじ)を有する人は、自分の信条や人格を重んじ、自己評価を低下させないよう努めます。
一方で、プライドは、個人が所属する集団や自己の成就、業績に対する誇りを意味します。プライドを持つ人は、所属集団の一員としての自己を強調し、自己評価を高く保つ傾向があります。
この二つの概念の主な違いは、焦点の置かれ方にあります。「矜持(きょうじ)」は自己内面の認識と尊敬に重点を置きながら、「プライド」は外部の要素や所属感に焦点を当て、自己の価値を認識し尊重することに重きを置いています。
「矜持(きょうじ)」と「プライド」の類語
ここでは「矜持(きょうじ)」「プライド」のそれぞれの似た意味合いを持つ言葉について見てみましょう。
「矜持(きょうじ)」に似た言葉
・自尊心(じそんしん)
・自信(じしん)
・自負(じふ)
・尊厳(そんげん)
「プライド」に似た言葉
・自尊心(じそんしん)
・誇り(ほこり)
・自信(じしん)
・自負(じふ)
まとめ
「矜持(きょうじ)」「プライド」は共に自尊心に関連する用語で、自己評価の高さと尊重を共通のテーマとして持っています。
ただし、「矜持(きょうじ)」はより自己中心的な視点に焦点を当て、自身を尊重し保護することに重きを置いています。これには、自己を守るための防御的な姿勢を取ることも含まれることがあります。