「訛り(なまり)」と「方言(ほうげん)」の違いとは?意味や使い方をわかりやすく解説!

昔は「方言」に否定的なイメージがあったものの、現在はその価値が再評価され、肯定的な印象を持たれることが増えています。

例えば、テレビのニュース番組で女性アナウンサーが方言を使うケースや、京都弁が「かわいい」と評されるなど、方言の持つ魅力が注目されています。

一方で、「方言」とよく似た言葉に「訛り(なまり)」があります。これらの違いについて不明確な点がある方も多いかもしれません。

そこで、今回は「方言」と「訛り」の違いについて明確にわかりやすく解説します。

「訛り(なまり)」とは

「訛り」は、地域固有の発音を指し、方言の一部として機能します。

「訛り」は、「アクセント」、「イントネーション」、「発声法」に分けられることがあります。

「アクセント」とは、単語の特定の部分を強調することを指します。例として、標準語では「雨(あめ)」の「あ」が強調されることがあります。方言によっては、アクセントの位置が異なる場合があります。日本語には、主に東京式、京阪式、無アクセントの3つのアクセントが存在します。例えば、関西弁では「雨」の「め」が強調されることがあります。

無アクセントでは、同音異義語をアクセントの違いではなく文脈で区別します。例えば、「雨」と「飴」を同じように発音し、文脈から意味を判断します。

「イントネーション」とは、文章内で強調される部分のことで、話者の感情を表す役割があります。方言によっては、標準語とは異なるイントネーションが見られることもあります。

「発声法」は、声を出す方法を指し、方言ごとに独特の発声方法が存在します。例えば、東北地方にはズーズー弁と呼ばれる特有の発声法があります。

「訛り」は、長い間地域で使われてきた発音を示し、個人が独自に作った発音や流行の発音とは区別されます。

また、「訛り」は方言の中でも特に変更が難しい部分とされています。多くの人が地方から都市に移り住み、標準語の発音を身につけるのに苦労することが一例です。

「方言(ほうげん)」とは

「方言」とは、特定の地域でのみ用いられる言語体系や発音を指し、しばしば「~弁」という名前で呼ばれます。例えば、関西弁や京都弁などがその例です。日本には標準語が存在し、標準語以外の言葉は方言と考えられます。

方言には標準語には存在しない独自の言葉や発音が含まれますが、ここでは特に言葉に焦点を当てて説明します。

方言の特徴的な言葉として、北海道の「なまら」などが挙げられます。これは「非常に」という意味ですが、標準語では使用されません。

ただし、方言の言葉が広まり標準語に取り入れられることもあります。例として、「ウザい」という言葉は元々多摩弁で、現在では広く使われています。多摩弁は東京の多摩地域や神奈川県北部、埼玉県一部などで話される方言です。

「方言」は、個人が独自に作った言葉や家庭内だけで使われる言葉ではなく、特定の地域で広く通じる言葉を指します。

独特の語いや発音のため、他地域の人には理解しにくいことがあります。特に標準語圏との交流が少ない地域では、この特徴が顕著です。アイヌ語や琉球語などは、その独特な特徴から日本語に含まれるか議論されることもあります。

若い世代は標準語に近い言葉を話す傾向があり、方言を使っても理解しやすいことが多いです。しかし、年齢が上がるにつれて方言の特徴が強くなり、聞き取りにくくなることもあります。

「訛り(なまり)」と「方言(ほうげん)」の違いとは

「訛り」と「方言」は、どちらも地域に基づく言語の特徴を指しますが、それぞれ異なる側面を表しています。

「訛り」は特定の地域における発音やイントネーションの差異を示し、「方言」はその地域固有の単語や文法の違いを表します。

簡単に言うと、「訛り」は発音の特徴に注目し、「方言」は言葉や文法の面での地域的な差異を含んでいます。

例えば、東北地方の特有の発音は「訛り」として認識され、その地域の特有の単語や表現は「方言」として認識されます。

「訛り」と「アクセント」の違いは?

「訛り」と「アクセント」は類似しているように見えますが、実際には異なる概念です。

「訛り」は、特定の地域に固有の発音やイントネーションの違いを示す言葉です。これに対して「アクセント」は、言葉の特定の音節や音の強さや高さの変化に関するものです。

言い換えれば、「アクセント」は音の発音時の強弱や高低に重点を置くものです。一方、「訛り」はより広範囲に渡り、ある地域での特有の発音パターン全体を指す点で異なります。

「〇〇弁」とは?違いは?

「〇〇弁」という表現は、特定の地域やコミュニティ内で使われる独特な言語や表現を指します。

一般には方言を示すことが多く、それぞれの地域の文化や歴史と深く結びついています。例として関西弁や九州弁は、地域に特有の発音や単語、文法構造を持っています。

これらの地域特有の言葉は、その地域のアイデンティティを形成するのにも一役買っています。

まとめ

「訛り」と「方言」は、それぞれ地域特有の言語の特徴を表す言葉です。

「訛り(なまり)」と「方言(ほうげん)」の違いを明確にすると、訛りは方言の一部分にあたります。

「方言」は、特定の地域に限定されて使われる言葉や発音、その他の言語的特徴を含む体系です。

対して、「訛り」はその地域特有の発音やイントネーションの違いに焦点を当てた概念です。

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